人間味溢れる組織づくりが地球の未来を創造する
~プロデュース・マネジメント~

生きづらさを感じ、未来に不安を抱く人々へ

後悔の念に苛まれ、過去に執着し、自分を卑下し、未来に不安を抱きながら生きている人は、少なくない。

なぜ、あのような事を言ってしまったんだろう。やってしまったんだろう。何で自分はこんな人間なんだろう・・・と。

苦しみもがいている。
今なら、もっとこうしたのに、ああしたのに、自分はダメだ・・・と考える。

また、その延長線上で考えてしまうため、今の自分を否定しているため、未来に対しても不安を抱きながら生きてしまうのだと思う。

どうしたらそのような苦しみから解放され、本当の人生を生きれるようになるのだろうか。

心理学の視点では当たり前の話だが、特定の理論だけに、個人をあてはめるべきではない。

複数の視点、論点、着眼点で物事は見るべきだ。

①宇宙の視点
全ては、宇宙の理(ことわり)によって必要なタイミングで起きている。

順風満帆にいっているように見える時、人間は中々、成長できない。
大切なことに気づくことができない。
人生にとって大きな出来事が起きた時に、初めて気づくことができる。
傲慢になっていた自分に気づくことができる。
もし、平々凡々と時が流れてしまったら、何も気づくことはない。
人間の心、魂を磨くことはできない。

人は魂の存在でいたいと潜在的に思っている。
そして、大きな出来事を起こすことで魂の存在になるために、より進化するために
バブルのように大きく膨れ上がった想念がパンとはじけるのだ。

その宇宙の流れを誰も止めることはできない。

何度も繰り返し、そのことによって、人間の魂は鍛えられ、魂そのものになっていくのだと思う。

②魂年齢の視点
もう一つの視点は魂年齢の視点だ。

人間皆一度は、今ならあの時こうできたのに、ああ言えたのに・・・と思ったことはあると思う。
しかしながら、その当時の魂年齢と今の魂年齢では違う。
したがって、今のようにより良き答えを導きだすことは、不可能なのだ。
その時したことが、その当時の自分の限界なのだ。

だから、全ては今という自分をつくるために必要なことが起きていたのだ。
宇宙の計らいから逃れることはできない。
全ては必要だから起きている。
だから、全てを受け入れること。

③想念によって抑え込まれている『天命の能力』
もう一つの視点は想念だ。

人間である以上、生まれてから塵が積もっていくように想念が、言い換えれば、自分の価値像が外から埋め込まれてつくられていく。

それが、自分を快きものにしてくれれば良いのだが、自分を苦しめる場合も少なくない。

心理学では、人生脚本の書き換え(A➾B)や、リフレーミングによる概念の捉え直し(A➾A’)など、
様々なかたちで、生きづらさから生きやすさへ想念を変えていく作業がある。

しかしながら、私が大切な視点だと感じたのは、外から入れられたその想念(価値像)によって、自分の最大の長所、強み、もっと言えば、『天命の能力』がその圧力によって、押さえつけられている場合は、人生に甚大な影響があるということだ。

例えば、直観によって人生を切り拓く力をもっているのに、『自分の感じていることは、間違っている、信じてはいけない』という想念(価値像)が外から入れ込まれていれば、その人本来の力、もっと言えば、使命(天命)につながる本当の力を発揮することができなくなる。

それは本当に苦しいことだ。残念なことだ。
本人にとっても、人類にとっても損害だ。
単に想念を書き換えたり、捉え直しをするということではなく、そのことによって封じられている本当の力、自分が自分であるためのパワーの源が何で、何によって封じ込められているかということに気づくことは大変重要なことだと思う。それも、苦しみの原因を解消し、魂を開放し、自分の人生を生きるためにとても大切な観点だと思う。

④発達課題の視点(エリクソンのライフサイクル論の視点)
少し、心理学の教科書レベルの話になってしまうが、エリクソンの発達の漸成説というものがある。
マズローの欲求五段階説は『欲求』に焦点をあてているが、エリクソンの発達の斬成説は、人間としての『発達』に焦点をあてている。

Ⅰ.乳児期  0~1歳 (基本的信頼×基本的不信希望
Ⅱ.幼児前期 1~2歳 (自律性×恥・疑惑意志
Ⅲ.幼児後期 2~6歳  (自主性×罪悪感目的
Ⅳ.児童期  6~13歳 (勤勉性×劣等感適格
Ⅴ.思春期・青年期 13~21歳
同一性×同一性混乱忠誠
Ⅵ.成人期  21~35歳 (親密さ×孤立
Ⅶ.壮年期  35~65歳 (生産性×停滞世話
Ⅷ.老年期  65歳~  (統合性×絶望、嫌悪英知
※カッコ内は心理・社会的な危機発達課題

人には、ライフサイクルの各段階に心理・社会的な危機発達課題が設定されている。
その危機を乗り越え、発達課題が達成できなければ、次の段階へと移行することができるが、
それが達成できなければ、その段階に留まってしまう(固着する)ことになる。
人間の発達課題は、重要な他者の発達課題と関連しながら展開していく。

この理論によれば、ライフサイクルのそれぞれの段階において、重要な他者との関係で支障が生じ、
達成できなかった発達課題あれば、いつまでも固着し、人生の苦しみの原因が続いてしまう可能性があるということだ。自分がどの段階の発達課題を達成できずに固着してしまっているのかを分析する上で、とても参考になる視点だ。

⑤心の補償機能
また、ライフサイクルの考え方において、補償機能というものがある。
人生の後半に入ると、人生の前半では上昇し、成功を収めるために抑圧してきたことにふと気づき、
まるで自分の人生を埋め合わせるかのうようにそれに取りかかる人もいる。
こうした心の動きをユングは、それまでの一面的な生き方に対して、こころがその全体性を取り戻そうとする補償機能ついて捉えている。
こうして、人は、よりその人らしい可能性に気づいてその人らしくなっていく個性化の過程を歩むといわれる。

抑圧されてきたものを開放し、本当はやってみたかったことを体験しよう感覚は、意識、無意識に関わらずあるものだ。良い、悪いはないように思う。補償機能が起きたことによって、結果として、本当の自分らしさに目覚めるいく人もいれば、苦しみを得る人もいると思う。ただ、自分の全体性を取り戻すという視点では、必要なことではないだろうか。客観的に自分に何が起きているのかを知る上で、大切な観点だと思う。

このような視点、論点から自分の人生の生きづらさを解消し、本当の自分にフォーカスし、先に述べた、『心(魂)の本業』を日常化することで、未来へと道が開かれてくるのだと思う。

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