『人生を奮い立たせるパワーワード』~言葉の花束~Part1
『あなたの中の最良のものを』
人は不合理 非論理 利己的です。
気にする事無く人を愛しなさい。
あなたが善を行うと、利己的な目的でそれをしたと言われるでしょう。
気にする事無く、善を行いなさい。
目的を達しようとする時、邪魔立てする人に出会うでしょう。
気にする事無く、やり遂げなさい。
善い行いをしても、おそらく次の日には忘れられるでしょう。
気にする事無くし続けなさい。
あなたの正直さと誠実さとが、あなたを傷つけるでしょう。
気にする事無く正直で、誠実であり続けなさい。
あなたが作り上げたものが、壊されるでしょう。
気にする事無く、作り続けなさい。
助けた相手から、恩知らずの仕打ちを受けるでしょう。
気にする事無く、助け続けなさい。
あなたの中の最良のものを、世に与えなさい。
けり返されるかもしれません。
でも、気にする事無く、最良のものを与え続けなさい。
マザー・テレサ
≪感 想≫
いつも、勇気をもらえるマザー・テレサの言葉です。これは、10年以上、財布に入れて持ち歩いています。
●正直さ、誠実さとがあなたを傷つける
常に正直で誠実であろうとすること。それは、とても難しいことです。二つの側面があると思います。一つは、倫理観や道徳観に照らして今の自分はどうなのかというもの。そして、もう一つは、自己一致した状態であるか否かというものです。以前は、前者の倫理観や道徳観に照らしてという部分が強く、自分をダメ出しばかりしていました。理想の人間像と照らして、今の自分はできていない。倫理感や道徳観に照らして、ダメなことをしている自分はダメだ。言っていることとやっていることが違う自分はダメだと。そして、その事を繰り返すことで成長できると思っていました。しかしながら、何度それを繰り返していても、人間として成長している実感を抱くことはできませんでした。成長できない自分を恨みましたし、クソだと思いました。そして、自分自身をより深く傷つけました。今は、後者の方を強く意識しています。要するに、自己一致した状態であることです。本当の自分であろうとすることです。未熟な自分でも、できない自分でも良いのです。それを素直に認めること、受容することです。本当の気持ち、魂意識を大切にするということです。マインド(思考)とスピリット(魂)が分離した状態が自分に対して、正直でない、不誠実であるということだと思います。
●あなたが作り上げたものが、壊されるでしょう
自分がつくりあげたと思うものへ、人間は執着したがります。私もそうです。自分がつくりあげたものが、どんどん壊れていったり、違うものへ変わっていくのを見ることは、正直辛く感じます。普遍(不変)的な価値があると確信していれば、尚更そう思います。しかしながら、全てのものは変化しますし、一人ひとりの人間がそこに価値を覚えるかどうかは、その人の価値観ですし、強要はできません。また、心(魂)の成熟時期によって、感じる価値が変わります。仮に普遍(不変)的な価値がそこにあったとしても、自由、愛、平和、そして幸福の価値意識が未成熟な現代社会では、そのことに気づくことの方が難しいでしょう。逆に壊れたことで、また、違うものへ変化したことで、元々あった価値が見直されることもあります。いずれにしても、たった一つ言えることは、森羅万象、全てのものは常に変化するということ。そして、見えない世界しか最後は残らないということです。自分の心(魂)を磨くこと、そして、常に最良と思うものを発信し、また、創り上げていくこと。最後に残るのは、人間の心(魂)だけです。
●助けた相手からの恩知らずの仕打ち
「助けた相手から恩知らずの仕打ちを受ける」ということは助けた本人の受け止め方になると思います。私も、正直なところ、そのように感じたことはありますし、自分を助けてくれた相手にそう思わせてしまったこともあると思います。いくつかのパターンがあると思います。相手がそこまで価値のあることをしてもらったと実は思っていない。お礼はもうしているから良いだろうと思っている。自分の力でやったのであって、助けてもらったわけではないと思っている、もしくはそう思いたい。そもそも頼んでないのにしてくれた。既に恩は返している等々。助けた相手がどう感じるかという価値観云々は、人間性の成熟度合(心や魂の成長度合い)によると思います。また、助けたと感じている本人は、実は、低位の承認欲求が強く、認知の歪みがあるが故に、過剰に反応しているということもあります。もちろん、他人から客観的にみて、どうみても恩知らずという場合もあるでしょう。いずれにしても、マインド(思考)の擦りこみとして、余程の教育がされている人間でない限り、最初から一切の見返りは期待しない、執着せずに能動的な愛情をもって行える人というのは少ないと感じます。また、見返りを求めるのは、自己不一致であるからだと言えます。心に基いて自然に行えるようになれば、相手から恩知らずの仕打ちを受けたと感じること自体が無くなっていくのだと思います。
●あなたの中の最良のものを
あなたの中の最良のものを世に与えること。自己を開発し、常に自分史上最高のものを世に与え続けること。そして、そのことを通じて、世のため、人のために尽くすこと。それこそが、自己実現、自己超越につながり、自分の使命、天命を果たすことになるのだと思います。